イーサリアムの概要

イーサリアム(Ethereum)とは、P2Pネットワーク上で分散アプリケーションを開発・実行するためのプラットフォームです。分散アプリケーションとは、ネットワークでつながっている複数の端末間で通信しながらサービスを提供するプログラムです。

通常のwebサービスでは、そのサービスを提供する人や企業がサーバーなどの設備やシステムを管理する必要がありました。しかしイーサリアムでは「ブロックチェーン」という不正改ざん防止技術を利用して、管理者がいなくても安全に動作するアプリケーションを作るための機能を提供しています。

仮想通貨としてのイーサリアム誕生の理由

イーサリアムプラットフォームの内部通貨

イーサリアムプラットフォーム上ではブロックチェーンを利用した内部通貨が使用されています。この内部通貨はイーサー(ETH)といい、イーサリアム上でアプリケーションを動かす際の手数料として使うために開発されました。イーサーはビットコインと同様に仮想通貨としての機能を持っており、仮想通貨取引所で購入できます。

機能性の高さにより仮想通貨として普及拡大

イーサーには「スマートコントラクト」という機能が備わっています。単に決済に使えるというだけでなく、契約条件をプログラムとして仮想通貨上に記録し、契約を自動的に実行できるという機能です。単なる決済手段にとどまらない機能性の高さから、次世代の仮想通貨として大企業にも注目されています。

イーサーが仮想通貨として普及するにつれて、単に「イーサリアム」と言うと仮想通貨としてのイーサリアムを指すことが多くなってきました。現在ではイーサリアムの時価総額は約 2兆3,500億円(2017年6月2日現在)で、仮想通貨の中ではビットコインに次いで第2位となっています。